昇華転写印刷で製作するオリジナルスカーフの魅力とは

この記事では、オリジナルスカーフの製作に欠かせない技術となっている昇華転写印刷について、詳しく説明をします。
「スカーフってどうやってデザインを生地に印刷しているの?」の疑問をお持ちの方に向けた内容となっており、この記事を読んでいただくと、どのようにスカーフの印刷が行われているか、昇華転写印刷のメリットとデメリットも紹介させていただきます。

昇華転写印刷とは

昇華転写印刷とは?

昇華転写印刷とは、かんたんに説明すると昇華プリンターと言われる特殊なプリンターを使用して、昇華インクで転写紙に印刷したデザインを、ポリエステル素材の生地や、表面をポリエステルコーティング加工してある素材に、ヒートマシンを使用して200度程度の熱と圧力を加えて、印刷したデザインを素材に熱転写する技術です。

昇華転写印刷の技術は、スカーフ以外にも用いられていて、主にポリエステル製のTシャツやマグカップなどにデザインを印刷するために使用されおり、鮮やかな色彩表現と耐久性が要求される商業用途に適しています。

もっと詳しい、技術的な内容については、専門的な用語が多くて分かりづらい内容となってしまうので、ここでは敢えて詳しい内容には触れませんが、昇華転写印刷の技術に関して興味がある人は調べてみて下さい。
当社でも、この記事に反響があるのであれば、後日もっと詳しい内容で紹介させていただきます。

昇華転写印刷の魅力

昇華転写印刷の魅力として、「鮮やかな色彩表現」と「耐久性」は先ほども述べていますが、その他に「繊細なデザインを細かい部分まで再現できる事」が魅力として挙げられます。

スカーフのデザインでは、特に鮮やかで繊細なデザインを要求される事が多いのですが、昇華転写印刷は鮮やかな色彩表現が得意なので、特にスカーフの印刷に適しています。
耐久性に関しても熱圧着した昇華インクが直接生地に浸透するため、色落ちや色褪せの心配が少なく、耐久性にすぐれています。

スカーフの印刷方法として、シルクスクリーン印刷(後日別記事で紹介します)の方法で印刷する場合もありますが、この印刷方法では単色ごとにスクリーンを作成する必要があり、色数が多い場合には時間とコストがかかってしまうので、小ロットで製作する場合にはシルクスクリーン印刷はオススメしません。
逆に昇華転写印刷の場合は、デザインに必要な分を転写紙に印刷してから、生地に転写をするだけなので、特に小ロットのスカーフ製作に適しており、当社ではオリジナルスカーフを1枚からでも製作しています。

昇華転写印刷に必要な機材や材料について

  1. 昇華プリンター: これは一般的に使われているインクジェットプリンターやレーザープリンターとは違い、昇華インクを用いて印刷します。昇華プリンターはさまざまなサイズと仕様で販売されています。
  2. 昇華インク: これは熱を加えるとガス化する特殊なインクです。昇華プリンターで使われ、昇華転写紙に印刷されます。
  3. 昇華転写紙: 昇華プリンターで印刷するための特殊紙です。これはインクがガス化するときにインクを一時的に保持し、熱プレス時に生地に転写されます。
  4. ヒートプレスマシン: 生地に印刷をするためには、熱と圧力が必要です。これがヒートプレスマシンの役割です。昇華転写紙を生地に圧着し、熱と圧力を加えることでインクをガス化させ、それを生地に浸透させます。

以上が基本的な機材と材料です。デザインソフトウェア(Illustrator・Photoshop)などの追加的なツールも必要となります。

メリット・デメリット

昇華転写印刷のメリットとデメリット

昇華転写印刷のメリット

  • 耐久性の高さ: 熱と圧力を用いてインクが素材に浸透します。これにより、洗濯に強く、プリントが色落ちしにくく、長期間にわたって品質を維持することが可能です。
  • フルカラー印刷可能: 4原色のシアン・マゼンダ・イエロー・ブラックで色を再現します。フルカラー印刷ができるため鮮やかで、豊かな色彩を再現できます。特色で蛍光インク(ピンクやイエローなど)を搭載することも可能で蛍光色の印刷もできます。
  • 小ロット印刷可能: 必要な分だけの数量や長さを印刷できるので小ロット印刷が可能で1枚からの製作もできます。
  • 環境に優しい: 昇華転写印刷は、他の印刷方法と比べて、比較的環境に優しいです。インクは水ベースで、有害な化学物質をほとんど使用しません。

昇華転写印刷のデメリット

  • 白色と明るい色の布地にしか適用できない: 白色や淡い色への印刷は可能ですが、濃色や暗色の素材では、印刷されたデザインが生地に浸透してしまい見えにくくなります。
  • ポリエステル素材にのみ適用可能: 昇華転写印刷は主にポリエステル素材にのみ対して有効で、他の天然素材(例えば、綿)には印刷ができません。
  • サイズの制約: 昇華転写は、機器の制約により、一定のサイズ(約最大2000mm幅)までの生地しか印刷できません。大きな素材を印刷する際には、他の印刷技術を採用する必要があります。
  • 裏面まで印刷が抜けない:生地の印刷面ははっきりと綺麗に印刷されますが、特に厚い生地では裏面は生地の白っぽさが残ります。そのため、表面と裏面がはっきりとわかるため両面印刷のような仕上がりにはなりません。

以上が昇華転写印刷の利点と課題になります。昇華転写印刷を利用する際は、素材やデザイン内容に合わせて最適な印刷技術を選択することが重要です。

昇華転写印刷の流れ

  1. デザイン制作: まずはデザインソフトでデザインを制作します。多くの場合、Adobe IllustratorやPhotoshopなどのソフトウェアを使って行います。
  2. 転写紙への印刷: デザインが完成したら、特殊な昇華インクを使って転写紙に印刷します。この昇華インクは、加熱すると気体に変化する特性を持っています。
  3. 転写: 次に、転写紙を印刷した生地に圧着させます。そしてヒートプレス(200度程度)を使って一定時間(約60秒)加熱します。加熱により昇華インクが気体に変化し、素材の中に浸透します。
  4. 転写紙を剥がす: 加熱した後、素材を冷却します。冷却が完了したら、転写紙をゆっくりと素材から剥がします。インクが素材にしっかりと昇華し、デザインが素材に印刷された状態になっています。

昇華転写印刷と他の印刷技術との比較

昇華転写印刷はデジタル技術を使用しており、制作したデザインから直接印刷するため、短時間で多くのアイテムを生産することが可能です。これは、オリジナルスカーフ制作の際に、同一生地であれば様々な配色やサイズを一度に印刷できるため非常に効率よく必要な分だけ小ロットの印刷が可能です。

他の印刷技術と比較すると、昇華転写印刷はポリエステル素材のみの特定の用途に特化しており、天然素材素材への印刷ができません。一方で、他の印刷技術にはそれぞれ異なる特徴があります。

例えば、シルクスクリーン印刷は、メッシュ状の版に孔(あな)をつくり孔の空いた部分のみにインクを落とし紙や布などの素材に印刷する方法で、インクの種類を変えることでさまざまな素材に適用できます。しかし、色数の制限や再現性、細かいディテールの表現には限界がありフルカラー印刷はできません。また、生地の手触りや風合いを損ねてしまう場合もあります。大量生産や色数が少ないデザイン、様々な素材に対応できるのが特徴です。

インクジェット印刷では、昇華転写印刷と同様にデジタル印刷技術で、コンピュータ上のデザインをフルカラーで印刷することができるため複雑で繊細なデザインも鮮やかに再現することが可能です。昇華転写印刷との違いは直接生地に印刷することと、天然素材に印刷することができます。しかし、直接生地に印刷をするため、生地本来の風合いを損ねてしまう可能性やインクを定着させるため、前処理や後処理という加工があり小ロットの対応が難しく、加工工程が多いためコストも高くなります。

印刷方法の選択は、デザインや素材によって異なります。昇華転写印刷は、色彩の鮮やかさと耐久性、小ロット対応などが求められる場合で、ポリエステル素材への印刷に特に適して優れた効果を発揮する印刷技術です。デザインや素材に応じて、適切な印刷方法を選択することが重要です。

その他の印刷技術に関しても後日詳しく紹介させていただきます。

昇華転写印刷を用いたオリジナルスカーフのデザインテクニック

昇華転写印刷を使ったオリジナルスカーフのデザインには、鮮やかな色と細かいディテールが特徴です。例えば、写真やイラストのような色鮮やかな画像や微細な線や模様を正確に再現することができます。また、グラデーションや複雑なパターンも昇華転写印刷で鮮やかに表現することができます。

デザインを作成する際には、色の範囲や解像度に気をつける必要があります。色の範囲は、印刷できる色の範囲を示し、適切なカラープロファイルを設定することで、デザインの色合いを正確に再現できます。解像度は、画像や要素のクオリティを表し、印刷後の品質に影響します。高解像度の画像やベクターファイルを使用することで、鮮明で詳細なデザインに仕上げることができます。

デザインの配置やレイアウトにも注意が必要です。スカーフの形状やサイズに合わせてデザインを配置し、均等に配置するように調整します。また、デザインの中心や重要な部分がスカーフのドレープや折り目によって歪まないように気をつけます。デザインの縁取りや枠を追加することで、スカーフの端部が均一で美しく仕上がります。

おわりに

当社では昇華転写印刷でオリジナルスカーフを数多く製作してきました。
昇華転写印刷に関しては、実際に印刷オペレーターとしての経験と知識があり、昇華転写に関しては他社に負けない自負があります。
スカーフの縫製に関しても地元の産業をフルに活用することで、短納期でスカーフの製作を承っています。
スカーフの品質や納期などで、お困りの際には是非当社へご相談ください。